なかしましほさんのクッキー、簡単につくれておいしい!と根強い人気ですよね。
でも、実際に作ってみると、生地がまとまらない、焼きあがったクッキーが固い…ということもよくあります。
この記事では、クッキーが固くなる3つの原因、生地がまとまらない2つの理由をそれぞれお伝えします!

何度もクッキーを作ってわかった経験をシェアします
クッキーが固くなる3つの理由
3つの理由は以下の通りです。
- 油分が分量通り入っていない
- 生地を混ぜすぎている
- タンパク質量の多い粉を使っている
さらに詳しく以下で解説しますね!
油分が分量通り入っていない
なかしましほさんのレシピは手軽に作れるよう、油と水分を大さじで測っていれています。
この大さじでの測り方が正確でない場合、分量が足りておらず、生地が固くなることがあります。
液体を大さじで正確に測る時は、表面張力で盛り上がる、ギリギリのところまで液体を入れるのが正解です。
液体のはかり方はこちらのサイトにわかりやすく書いてありました。
また、なかしましほさんのお菓子の本には、
「スプーンにのこった油も、指でこそげとって加える」
まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとクラッカーの本より引用
「さじにたまった油はしっかりかきとる」
と、分量通りきっちり入れることが書いてあります。
油分が分量通り入らないと、生地がパサつき、ぽろぽろとまとまらない状態になってしまうのです。
生地を伸ばす時も伸びが悪くなってしまいます。
油分は実は少し多めに入ってしまっても問題ありません!少ない方が固くなりやすいです。
正確に作りたい場合は、大さじではなく、電子スケールを使って測ると確実ですよ!
私は、毎回同じ生地を作りたいので、粉類をいれたボウルごと電子スケールの上に置いて、計りながら油を入れています。
ちなみに大さじと小さじをgにした場合は以下の分量になります。
小さじ1杯 (5ml) | 大さじ1杯 (15ml) | |
水 | 5g | 15g |
油 | 4g | 12g |
バター | 4g | 12g |
生地を混ぜすぎている
記事を混ぜすぎては行けないのは、豆乳などの水分をいれたあとの生地です。
油を入れて手ですり混ぜるときは、ある程度しっかり混ぜても問題ありません。
水分を入れた後は、いったん生地がべたつきますが、こねないように何度か指先でぐるぐるしていると、自然と水分が吸収されていきます。
混ぜるのをやめるタイミングは
「少し生地がまとまってきたかな?」
「え?まだボウルの周りに生地が残ってるんだけど?もうやめていいの?」
というくらいです。実際のなかしましほさんの写真はこちら。

後は、少しの生地をとってボウルの周りをこすって、生地を集めます。
これ以上混ぜると、小麦粉のグルテンがどんどん作られて、焼き上がりのクッキーは固くなるので、混ぜるのをやめるタイミングが重要ですね。
タンパク質量の多い粉を使っている
なかしましほさんはレシピで国産小麦の「ドルチェ」を使っていますが、国産小麦は外国産の小麦に比べて、タンパク質量が多いので固くなりやすいです。
タンパク質は水分を含むと、グルテンというお菓子の骨格(柱)を作る成分ができるのですが、このグルテンが多すぎると生地の柱が増え、固くなってしまいます。
私も以前はドルチェで作っていましたが、ガリガリした食感になるので、代わりにバイオレットを使って作っています。味はそのまま、サクサクした軽い食感になって美味しいです!


バイオレットは小嶋ルミ先生をはじめプロも使っている定番!
どうしても国産にこだわりたいなら、あまり知られていませんが「白金鶴」、「シリウス」といったタンパク質量の少ない小麦粉がおすすめです。

白金鶴は群馬県産の小麦で日産商事で取り扱いがあります。ですが、10kgでしか売っていないので私はフレッシュロックに移し替えて、小分けにして保存しています。
シリウスは国産の食材にこだわりたいプロが使っている、隠れた名品です。国産小麦なのにスーパーバイオレットよりもタンパク質量が少なく、かなり軽い食感に仕上がります!
以下はcottaに掲載されている薄力粉の比較表です。タンパク質含有量が少ないほどサラサラとして、軽い食感になります。
cotta公式サイトより引用
クッキーが固くなるのを防ぐために、ドルチェとは別の小麦粉を使ってみてもいいですね。
生地がまとまらない原因は?
なかしましほさんのレシピでクッキーの生地がまとまらない原因は以下の2つです。
- 水分が分量通り入っていない
- 粉が乾燥している(粉の水分量が少ない)
1つずつ詳しく見ていきましょう。
水分が分量通り入っていない
なかしましほさんのレシピでは、油分を混ぜたあとに水分を加えますが、このときの水分量が足りていないと、生地がパサついてまとまりにくくなります。
レシピの表記が「大さじ」「小さじ」の表記でグラムでの表記ではないため、分量が正確でないのも原因です。
レシピ通り「大さじ」「小さじ」で計量する場合は、表面張力いっぱいまで液体を計り、大さじに残った水分も残さず加えましょう!
分量通りでも生地がまとまらないよ?という場合は、ほんの少しずつ水分を足してみるのもOKです。
なぜなら、秋や冬など湿度が低く乾燥している時期や、購入してから時間がたっている粉は水分量が少なくなっている場合もあるからです。
小麦粉の水分量については、こちらのサイトに細かくかいてありました。

正確に分量を入れてみてから、季節に合わせて微調整するのがいいと思います
粉が乾燥している
種類によりますが、なかしましほさんのレシピでよく使われる「全粒粉」が乾燥していて生地がまとまらないことがあります。
私は以前、国産でローストふすま、ロースト胚芽入りというこちらの全粒粉を使ったら、規定通りの水分でも、生地がぽろぽろでまとまらなくなりました…!
ローストしているからか…?
香りはよいのですが、クッキーに使う場合は水分量に気を遣う必要がありますね。
本によるとなかしましほさんの使っている全粒粉は富澤商店さんの「北海道産全粒粉」だそうですが、現在は名前が変わり「菓子用全粒粉」となっているものだと思います。

私もこちらは使ったことがありますが、これは生地のまとまりに影響はなく、水分量も規定通りで大丈夫でした。
私のように、なかしましほさんの使っているもの以外の全粒粉(強力粉の全粒粉、外国産全粒粉など)を使っている場合は、粉自体の水分量が少なくまとまらないこともあります。
全粒粉の種類にもよるので試してみるしかないかもしれませんね。
なかしましほさんの「黒ごまスティック」のレシピ
実際のレシピがネット上にあったので、掲載しておきます。
このページでは、実際になかしましほさんがクッキーを作りながらとても詳しく解説してくれています。参考にしてみてくださいね。
「黒ごまスティック」簡易版レシピ【材料】
ほぼ日刊イトイ新聞より引用
薄力粉 80g
全粒粉 20g
塩 ひとつまみ
きび砂糖 20g
黒いりごま 20g
菜種油 大さじ2
豆乳 大さじ1.5~2(水でもよい)【準備】
オーブンは170℃に予熱しておく。
オーブンシートを天板の大きさに合わせて切っておく。
【作り方】
①ボウルに粉類と塩、黒ごま、砂糖を入れ、
お米をとぐように手でぐるぐるっと混ぜる。
↓
②油を加える。
スプーンに残った油を指でていねいにこそげとる。
油に粉をなじませるようにして、
手でぐるぐるっと混ぜる。
↓
③粉と油のかたまりが、そぼろのようにできてきたら、
両手ですり合わせてかたまりをつぶす。
ほぼさらさらになればOK。
↓
④豆乳を全体に回しかける。
お米をとぐようにぐるぐるっと混ぜて
生地をひとつにまとめる。
↓
⑤生地を4mmの厚さにのばし、カードで切れ目を入れ、
170度のオーブンで30分、
うっすら焼き色がつくまで焼く。
焼き上がったら取り出して、天板の上で完全に冷ます。
切れ目にそって割る。
このクッキー、私も何度も作っていますがゴマの香りがとてもよく、子供達にも大人気!無限に食べられそうで、手が止まらないです(笑)
まとめ│なかしましほさんクッキーは粉選びと水分量がポイント
なかしましほさんのレシピは作り方は簡単ですが、分量をきちんといれることや、粉の種類のよって出来上がりが変わるということがわかりましたね。
要点をまとめると、以下のようになります。
- 油分を分量通り入れる
- 生地を混ぜすぎない
- タンパク質量の少なめの粉を使う
- 分量通りの水分をきちんと入れる
- 粉自体や季節によって乾燥するの水分を少しずつ足してみる

粉は好みによって使い分けるのもOKです
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